まだ連休のさなか、普段なら出かけません。しかし今は、観たい映画が多すぎるうえ、時間の調整が難しいので、平日にまとめてハシゴ、なんてやり方が出来ない。優先的に観たい作品のうち、祝日にあんまり周 混み合わずに観られそうなのはどれか? という考え方で、スケジュールを決めました。
関東に猛威を振るった台風25豪華は東北のほうへ抜けて、今日は朝から久々の快晴です。バイク……には乗りたいけど、しばらくの間、暖機ぐらいしかしていないし、そもそも行き先はTOHOシネマズシャンテ、周辺の駐車場の空きに不安がある。なので今回も電車です……業界は、駐車規制が厳しくなるときに、駐車場や駐車可能な場所の確保を行うべきだったと思うの。利用者として私も油断してたけどさ。
鑑賞したのは午前十時の映画祭16上映作品、奪われた“ミカド”からの贈答品を取り戻すため、侍と無法者が荒野を旅する西部劇『レッド・サン』(東和映画初公開時配給)。
本当はプログラム切替前に、錦糸町で観るつもりでいたのです。しかし、ときどき実施されている町山智浩氏の解説映像付きの上映は、錦糸町では実施されていなかった。どうしよう、と上映時間を睨んでいるうちに時機を逸してしまい、けっきょく普通にいつも通り、シャンテで観ることになってしまった。来週あたりから私の方がいろいろとバタバタし始めるので、連休中だけど出かけることにした次第。
根本は色物、と言い切っちゃっていい気がしますが、それでもそこから生み出されるドラマやユーモアをきちんと汲み取った、堅実な内容だと思います。
強盗団に襲われた列車の車室がひとつ、ちょっと和風になってて、そこにはおりはかまの武士がいる、という絵面のシュールさに困惑しますが、宝刀と金を奪還する旅に出たところからは、異なる価値観を持つ男たちのバディ・ムービー、ロード・ムービーとしてけっこう素直に面白い……若干の間延び感はありますし、追われる裏切り者を演じたアラン・ドロン側からの描写がもっとあってもいいんでは? という物足りなさもありますが、侍姿の三船敏郎とがっつり西部劇なチャールズ・ブロンソンが揃って荒野を旅する雄大な映像だけでも一見の価値はある。
そして、終盤の展開がけっこう熱いのも見事。まだ先住民の扱いが旧態依然の西部劇、というのが現代の目線からは引っかかりますし、本篇で三船が演じた黒田重兵衛の人物像からするとあのクライマックスはちょっとしっくり来ない。締めくくりが粋で格好いいだけに、どこか惜しい。
町山智浩氏の解説では、作品の成立背景と、特に日本でヒットした要因について言及していました。日本でのヒットはブロンソン、三船、ドロンに田中浩とみんな当時はCMでやたらと露出があって、全世代に名前が知られていたことが大きいとのこと――ああ確かに、マンダムにサッポロ、レナウンに丸大ハムだ。この辺のCMは長く使われていて、もうちょっとあとの世代の私でも知ってる。
前述したクライマックスの違和感にも町山氏は言及されていて、それ故にリメイクすべき、と熱弁されてました。実際、本篇にはどうしてもイロモノっぽさはありますが、今となってはむしろいい題材とも言える。また、同じ制作陣による名作『パピヨン(1973)』もまた、バディ・ムービーとしての本篇を引き継いでいる、と言われると、確かにいちどブラッシュアップすれば名作になりそうではある。
ときどき添えられる町山氏の動画による解説は、作品に対する解像度を高めてくれてくれて有り難い……けれど、今回はなんか映像が気になって若干集中しづらかった。あの絶妙に不気味な揺れ方をしていた樹は何なのか、町山氏はなんでずーっと右手で頭のテンガロンハットを押さえてるのか。在米の町山氏が手ずから撮影した素材を用いているらしく、スタッフも機材も最小限でやっているせいなのだろうな、とは思いますが。
ちなみに次の2コマは映画祭の上映館共通で、『用心棒』『椿三十郎(1962)』の順番での上映です。3コマ連続の三船敏郎である。
鑑賞後は、毎度のごとく有楽町駅そばの丸亀製麺へ。シルバーウィーク真っ只中とはいえ、この時期はむしろ空いているのでは、と踏んで、迷わず赴いたのですが……けっこう混んでいた。
ただ、お客が多いのが原因ではない。たぶん、いちばん手前で注文と調理を請け負うスタッフの手際が不慣れだったせいだと思う。だって、私の前の3組くらい、そんなに特殊なものを注文していたわけではなかったのに、全然進まなくて、そこからレジまでのサイドメニューの区間に誰も立ってない時間が長かったもの。
結果、気づいたら私の後ろには長蛇の列。私は釜揚げうどんとクーポンで確保したかしわ天というごく軽めの組み合わせにしたとはいえ、食べ終わって出たときも、店外にまで列が伸びていたので、だいぶ尾を引いていた模様。

TOHOシネマズシャンテが入っているビル外壁にあしらわれた午前十時の映画祭16、『レッド・サン(1971)』上映当時の今後の上映作品一覧。



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