気をつけて、わたしの愚かな心。

 今日も今日とて映画鑑賞です。本日の目的地は、ヒューマントラストシネマ有楽町――近くまで行く機会は多いけれど、何故かあまり立ち寄る機会がなく、実に5年振りでした。

 しばらく観に行くものを迷って、昨晩やっと確保したのですが、その直後にひとつの、忘れていたことを思い出した。きょう、有楽町周辺は山手線が走ってないのです。途中で乗り換えれば辿り着くことは出来ますが、大幅に電車賃がかかる。電車での移動手段が制限されるぶん、バイクの駐車場なんかも埋まってそうだなー……と悪い予感を抱きつつも、あんましガソリンを寝かせたまんまにしておきたくないので、他の駐車場もいくつか洗いだしたうえでお出かけ。

 ……むしろ人出が少ない。

 移動したのは9時台で、少々朝早めではありましたが、それにしても車通りまでが少ない。当然、駐車場もしっかり空きがある。けっきょく何の問題もなく、余裕をもって劇場に到着しました。

 鑑賞したのは、ジャズ界のレジェンド、チェット・ベイカーが謎の死を遂げるまでの数日間を、証言をもとに再現しつつ、アクションを絡めて哲学的に描きだしたマイ・フーリッシュ・ハート』(Broadmedia Studios配給)

 いまだ真相が不明な死の謎を解釈する、というものではなく、最晩年の人物像を、架空の人物である刑事の姿と重ねて描くことで浮き彫りにする試みでした。だから、最終的にチェットの話ではなく、少々幻想譚じみた内容になってしまうのが、チェットに関心をもって鑑賞したひとには不満材料になるかも知れない。しかし、短い尺の中で効果的に用いられる、本物を彷彿とさせる演奏やスタイリッシュな映像が醸しだすムードは秀逸。バイオグラフィーとして鑑賞するのではなく、その最期の生き様を土台とした文芸作品として鑑賞するべきだと思う。

 当初は映画のあと、新しいラーメン屋を開拓するつもりだったんですが、映画館を出てすぐの有楽町駅前の広場で愛知県のフェアをやっていて、ちょうど真ん前できしめんを売っているのを眼にして気が変わってしまった。みかんが練りこまれた変わり種をお薦めされたので、それを購入して、自宅で食べました。