ワニと西部劇のコンボ。

 きのう、取り急ぎ言い訳だけの更新を済ませてから、電車に乗って新宿へ。前日に比べるとかなり目の状態は良くなってますが、まだバイクに乗るのは危ない。まして夜などもってのほかだ。

 まずはフリーパスを有効活用すべく、TOHOシネマズ新宿へ。鑑賞したのは、サム・ライミ製作、『ピラニア3D』のアレクサンドル・アジャ監督、という絶対にタダでは済まないコンビが、ハリケーン×ワニという解り易すぎる恐怖を描いたクロール -凶暴領域-(字幕・2D)』(東和ピクチャーズ配給)

 もう素敵なくらいそのまんま。このシチュエーションでやってほしいことをほぼ余すところなく押さえてます。主人公があり得ないくらい逞しいのも定石どおりですが、それでも執拗に迫る危機のまあヒリヒリすること。その一方で「それだけはやめてよ~」というのは笑えるほどきっちり避けてる。解ってる人たちが作るジャンル映画の良さが詰まってます。尺が一時間半にも満たないコンパクトさなのも弁えてる。

 緊張感をたっぷり味わったあと、お約束通りに大つけ麺博で夕食を摂って、それから次の劇場、新宿ピカデリーへ。当然ここではフリーパスは効きませんが、出来れば観ておきたかった1本が今週で上映を終えるみたいなので、慌てて組み込んだ次第。

 作品は、『荒野の用心棒』などマカロニ・ウエスタン隆盛のきっかけを作ったセルジオ・レオーネ監督の大作、大陸横断鉄道を巡って欲望と感情が交錯していく西部劇ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』(ARK FILMSboidINTER FILM配給)。初公開時は『ウエスタン』の邦題で、しかもだいぶ尺を縮められた形で上映されていたそうで、オリジナル尺では初の劇場公開なんだとか。今年はレオーネの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』、これらにリスペクトを捧げるタランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を観てるので、これも観ておかにゃ年が越せない気分だったのです。

 これは本当に素晴らしかった。異常なくらいにためを入れた演出に思わせぶりな語り口で、ひとつひとつは西部劇の王道的なモチーフなのに、極限までムードを膨らませてる。西武の荒涼たる雰囲気、ギリギリで展開する生活を描きながら、映像のひとつひとつが生命力に溢れて美しい。確かに極上の映画でした。そして思っていた以上にタランティーノの匂いがする。これを観て映画監督になると決めた、というのは大袈裟ではなく、『~ハリウッド』に限らずリスペクトを捧げ続けているように思いました。

『~ザ・ウェスト』は2時間45分、上映開始が20時30分なので、家に憑いたときにはとうぜん日付が変わってました。