レンタルDVD鑑賞日記その626。

 今年1月リリース、個人的にはいまいちばん評価しているシリーズから傑作だけをまとめた『呪われた心霊動画XXX傑作選1』を鑑賞。帰省した投稿者が友人と共に、廃校となった母校を訪ねたとき、異様な出来事に遭遇する“錯死霊”、精神科に入院してしまった投稿者が実家の倉庫から発見した素性不明のVTR“クニコ”、山中の心霊スポットに赴いた男女3人のうちひとりが感じた気配と、拾ってきたiPodをめぐる恐怖“近づく声、遠のく声”など9篇を収録。

 単品だと微妙なエピソードもありますし、最近はさすがにパワーダウンした印象も否めませんが、各巻にひとつはヘヴィなネタを入れてくる趣向を維持し続けているこのシリーズ。しかも初期は特に、強烈なネタが入っているのですが、この総集編ではその重たいのをぜんぶ拾っている……なかなか体力を奪われる組み立てです。

 しかしなんど観ても“クニコ”の禍々しさは逸品。私はたとえ作り物であっても、「あっても不思議ではないかも」と感じさせるリアリティがドキュメンタリー部分で付与できるか、映像そのものに力があるなら構わない、というスタンスですが、これと続く“目的地”はどちらも揃っている。他の怪奇ドキュメンタリーもこのくらい出来てれば……とまでは思わない。こんなんばっかりだったらそれはそれで疲れる。

 とはいえ、やっぱり匙加減や全体のバランスを保つのも大事だと思うのです。本巻に収録されてるのは各巻の本当に大トリにあたるくらいのネタばかりで、さすがにこれは重たすぎる。もうちょっと細かな良篇もあったはずで、バランスよく構成するべきだったのでは。“1”と銘打った総集編がのっけからこの飛ばしようだと、あとが辛いような気がします。

 また、総集編としてリリースするにあたって、オリジナルの際に乗せていたスタッフクレジットを外していないのは本当に駄目。まがりなりにも新しい巻としてまとめるんですから、スタッフクレジットは総集編用に組み直す程度の手間は割かないと。巻の途中でクレジットが出るのも間抜けですが、巻末の正しい位置に収録されたクレジットに、この巻には収録されてないエピソードを演出したひとの名前が入っているのはさすがにちょっと呆れました。製品として出すなら、もうちょっと気を遣いましょう。