新宿で冬登山の恐怖を観る。

 作業はよーやく大詰めです。ほんとは完全決着まで映画鑑賞は封印すべきなのでしょうが、今日のこれは、午前十時の映画祭の1本であることを差し引いても観逃すわけにはいかない。なので、ついこないだ前のコマを押さえたばっかりですが、もともとの私のローテーションであるプログラム切替直後の火曜日にお出かけしました。

 例によってTOHOシネマズ日本橋は未だこの映画祭の上映に復帰していない。よって今回も劇場はTOHOシネマズ錦糸町 オリナス――ではなく、TOHOシネマズ新宿にしました。何故なら、この“話”はLOFT PLUSONEの近くで観るべきだ、と思ったから。実際に発生した、世界の山岳遭難でも類を見ない大惨事となった出来事を、新田次郎原作、森谷司郎監督、橋本忍脚本、高倉健北大路欣也ほか豪華キャストで映画化した、八甲田山<4Kデジタルリマスター版>』(東宝初公開時配給)。『新耳袋』に同題で収録された怪談と縁の深い、あの話です。

 ……とりあえず、雪山、怖い。

 実際の出来事を、有名な逸話や証言をちりばめつつ、巧みにドラマとして組み立ててます。同時期に行軍するふたつの連隊の指揮官を交流させ、それを山の中でのモチベーションとして情感を膨らませてます。

 しかしやっぱり本篇の凄みは、あまりにリアルすぎる遭難の光景でしょう。ほんの少し先行した隊員の姿が瞬く間に見えなくなる恐怖、想定しないかたちで襲いかかる凍傷、そして隊長のひと言で多数の部下が頽れていくさま。

 なにせ中盤からずーっと雪山で、絵的な変化が充分に出ず、いろいろあってまた寝不足な私は映像的に眠気を誘われたのも事実ですが、それでもおいそれと撮れない無二の作品だと思います。

 鑑賞後は、久しぶりに新宿東宝ビル1階の讃岐うどんの店で食べようかしら、と思ったのですが、行ってみたら、なんかカレーうどん専門店になってる。しかもかなりメニューが限定されていて、どれも具材がゴロゴロ入っている……カレーうどんも好きですが、ぶっちゃけ具材はそれほど要らない、と思っているほうです。あまりにもピンと来ないメニューばかりだったので、その場を離れ、新宿駅のなかの立ち食い蕎麦の店で済ませました……なんとなくだが、あの(元)讃岐うどんの店、長くない気がします。新宿東宝ビルのオープン当初からあるんですが、ず~っと迷走してる印象が強いんだよな……。