爆笑問題withタイタンシネマライブ#59。

 2カ月にいちどのお楽しみ、タイタンシネマライブの日です。今回もTOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。

 今回は大物ゲストが枠をたくさん持っていった都合で、全般にネタの尺はちょっと短め。しかしそれでも自分の世界をきっちり作ってしまうアイデンティティ、シソンヌはさすが。アイデンティティは相変わらずの野沢雅子ネタですが、いちどだけ直接挨拶したことを見事にネタにしている。シソンヌは、同居人を巡る奇妙なシチュエーションコントですが、たぶんこの人たち以外には扱えんだろこの流れ。

 もうひと組のゲストは空気階段。金曜JANKの前の枠で番組をやっているので声には馴染みがあるんですが、ネタを見るのは初めて。実はこの人達もライブの人気は高いらしい。完全に鈴木もぐらのキャラクター先行ですが、確かに面白かった。

 いつもより駆け足でタイタン所属芸人やゲストのネタが進むと、いよいよ本日の目玉である神田松之丞が登場。だいぶ前からラジオで爆笑問題の太田さんと罵り合っていた縁で、満を持しての参加です。このひとが登壇することになったせいで、いつもならわりあい余裕を持って買えるシネマライブのチケットが都内はほぼ即完、日比谷や新宿などではスクリーンを追加したのですが、それも完売したという、このイベント始まって以来の大盛況だったらしい。

 しかし、その人気の高さも頷ける名演でした。お題は“人情噺・中村仲蔵”、明和三年に仮名手本忠臣蔵で、当時としては評価の低い斧定九郎の役をあてがわれ、苦心の末に現在も演じられている姿に仕上げた、という話。観客が声も出せないほどの芝居、という状況を見事に表現して、ライブの観客を本当に呑んでしまうくらい圧巻のひと幕。

 ……気の毒だったのは、このあとに組み込まれてしまったBOOMER&プリンプリンです。古いドラマを元ネタにした、いつもと同様の演芸ですが、なにせあまりにもいつもと空気が違う。それ故の動揺が却って笑えたところも多々ありましたけど、そうとうやりづらかったに違いない。

 トリはいつも通り爆笑問題。もはやいまはこれだけは外せない、南海キャンディーズの山ちゃんと蒼井優の電撃婚を多めにネタにしつつ、最後まで丁寧に時事でまとめてくれます。それにしても、太田さんも愚痴ってましたが、「落ち着けよ」なんてツッコミはたぶんこのコンビしかやらない。

 直後に仕事が控えているため早退した空気階段に対し、居残らされた神田松之丞は、そのあとのフリートークでさんざん「早く帰りたい」「帰ってラジオ聞きたい」とぼやいてましたが、これもまた一興。来年、真打ちに昇進したあとにまた来て欲しい。