レンタルDVD鑑賞日記その612。

ほんとにあった!呪いのビデオ 80 [DVD]

ほんとにあった!呪いのビデオ 80 [DVD]

 今年1月リリースの最新巻、『ほんとにあった!呪いのビデオ80』を借りてみました。男ふたりで訪れた心霊スポットで友人がなにかを目撃する“トンネル”、投稿者が幼い頃のホームビデオに決して居るはずのない人物が映っていた“見知らぬ女の子”、似たような現象を捉えた怪奇映像とも奇妙に符合する影響、その背後に何があるのかを探る長篇“続・縁恨”など9篇を収録。

 ほんとにこのシリーズは演出担当の個性がけっこうくっきり出ます。かなり前から演出補を務める川居尚美が演出に加わってからというもの、長めのエピソードにドロドロとした感情が絡むようになって、薄気味悪さを増した。

“トンネル”でも、怪奇現象以前に怪奇スポットを訪れた男ふたりが突如恋愛問題で揉めはじめるくだりがあることが雰囲気の厭らしさを増してますが、特に顕著なのはやはり“続・縁恨”です。前巻では前振りだけしていた、動画の中で身体の一部が消えている本人ではなく、その周りの人に不幸が起きている、という話に本格的に言及している。ひとつひとつは当事者も原因が理解できない様子ですが、取材の中でその源泉らしきものが導き出されていく過程は怪奇ドキュメンタリーの本懐。映像そのものの怖さを求めている人には不満も多いようですが、個人的にはいまのこのシリーズの路線が理想です……もちろん、そのうえで採り上げた映像が凄ければ更に文句なくなるんですけど、ね。

 エピソードの中で個人的に好みなのは“見知らぬ女の子”。何がいいって、映像単体では怪奇現象などなにも確認出来ない、という点。語りがあって初めて成立する魁偉、こーいうのが大好物です、私は。