レンタルDVD鑑賞日記その589。

 制作会社に届けられた不気味なVHSテープを題材に、新たに始まった怪奇ドキュメンタリー・シリーズ『心霊獄門帳』。しかし、作品を任された新人ディレクターは開始3ヶ月でビデオもろとも忽然と姿を消し、お蔵入りとなる。果たして何が起きたのか、寺内康太郎監督ら『監死カメラ』スタッフが真相解明に挑む。

 昨年の夏くらいからニコ生で放送していたシリーズの初ソフト版、という位置づけ。既に生放送というかたちで示されたものを、こうした怪奇ドキュメンタリーの適切な尺に収まるよう纏めているので、エピソードは事実上ひとつなのに、ものすごくギッシリと詰まった感がある。

 そしてこの作品、「禁じ手じゃね?」と不安になるくらい、けっこう際どいところを描いてます。そのせいで、もともとのVHSの謎が何処かに行ってしまった感はあるんですが、しかしそれすら気にならないくらい、プロセスは面白い。

 まるまる1本使っておいて決着まで行き着いてない、というのもこの手のドキュメンタリーでは珍しい(『ほん呪』で巻を跨ぐエピソードはありますが、全体の尺はたいてい1本分にも満たない)のですが、これほど楽しいとそれもまたアリ、と思えてくる。

『ほん呪』の演出をわずか1年で外れて臨んだ新シリーズですが、とりあえず上々のスタートでしょう。果たしてこのネタでどこまで引っ張るのか、そして今後どんな展開をするのか、その辺も含めて愉しみ。

 しかし、それとなく『ほん呪』、とりわけ中村義洋監督にリスペクトを捧げてるのが、妙におかしかった。これこそ本当にステマかも知れない。