天国と地獄とラーメン。

 祝日ですがプログラム切替直後の月曜につき、午前十時の映画祭8を鑑賞するためにお出かけ。大つけ麺博開催期間中は新宿に拠点を切り替えているので、今日も移動はバイクです――ふだん利用している新宿行きのルートが異様に空いていたのは、やっぱりレジャーで訪れる人たちは使用しない道だからでしょう。普段の2/3くらいの時間で着いてしまった。しかも映画館に近くリーズナブルな駐車場の空きもあったので、ものすごく楽な移動でした。

 というわけでTOHOシネマズ新宿にて鑑賞した午前十時の映画祭8今コマの上映作品は、黒澤明監督の代表作のひとつ、エド・マクベインの小説をベースに、誘拐犯と被害者、そして警察の息詰まる駆け引きが繰り広げられるサスペンス・ドラマの傑作『天国と地獄』(東宝初公開時配給)

 まあ傑作なのは解ってましたが、序盤があんな密室ドラマだったのには驚きました。前提となる被害者の背景が描かれたあと展開する葛藤、犯人との駆け引き。黒澤明という監督を語る際に頻繁に引用される、“撮影のために民家の屋根をいちど壊した”という伝説の取引シーンを挟んだあと繰り広げられる、リアリティに満ちた捜査。『踊る大捜査線』でも引用されたインパクトのあるアイディアもさりながら、犯人と被害者とのコントラストがもたらす虚しい余韻も絶品の、唸るしかない傑作でした。

麺匠 たか松のつけ麺(鶏魚介)、味付玉子トッピング。 映画のあとは大つけ麺博です。都合4度目、先週木曜日に第二陣がスタートしてからは初めての訪問。

 新宿までの道程はスムーズでも、さすがに祝日のお昼時、会場はかなりの混雑。店の入口付近に何分待ちになるかの目安が書かれるようになっていて、人気店だと40分待ち、なんて行列になっている。今日は特に目当てを決めていなかったので、いちばんスムーズに入れるところを選ぶことに。

 本日のひと品は、京都の麺匠 たか松のつけ麺(鶏魚介)。トッピングは味付玉子。並んでないから微妙か、というともちろんそんなことはなく充分に美味しい。鶏と魚介のスープは濃厚だけど主流のつけ麺と比べると少し優しい味わいで、こちらもつけ麺としては珍しい細麺に馴染みます。石臼挽きの全粒粉による麺は蕎麦に似た味わいで、全般に濃厚ではあるけど、いい意味で軽い。だいぶ治ってきたとはいえまだ胃が辛い私にはちょうどいい、っていうか、仮にコンディションのことがなくても私好みの1品でした。もっと並んでもいいのでは、と思いましたが、もしネックがあるとすれば、受け取り口のところにあおさや七味が揃えてあって、客が自由にトッピングできるようになっているため、どうしてもそこで人が溜まってしまい、結果として列が詰まる場合があることかも。でも、個人的にはとても好きな味でした。

 ……と、選択には満足して会場をあとにしたのですが、さっきテレビを見ていて、別の店にすれば良かった、とちょっとだけ後悔してます。実はこの第二陣に、いまさっきテレビでヨーロッパをラーメン屋台で横断する企画に参加していた、志奈そば田なかが出店しているのです……混むよ、明日明後日、絶対に混むよこの店。