ゴジラの足許でゴジラを体感。

 本日は映画サービスデーにつき、ネット経由でも基本1100円でチケットが確保できる。プログラム切り替え直後の月曜日なので、通常は午前十時の映画祭7を観に行く日なのですが、当面は競争率の高そうな作品も、発売直後にネットにて安く押さえられる今日は、人気作品のほうを優先しよう、と思い、先週末封切りの新作のチケットを同日のうちに確保しておきました……日付が変わった時点から注文可能なので、当初は金曜日深夜に購入するつもりだったんですけど、きのう記したとおり、潰れていたのですね。

 夕方近くなって出かけたのは新宿。天気が崩れる可能性も報じられていたので、電車にて移動です。到着し、とりあえず向かったのは新宿御苑。ここまで来たならついでに、ここを巣にしていると噂のピカチュウを捕まえてこよう……と思ったんですが、とっくに閉園しておりました。確か早い時間に閉まっちゃうんだよな、というおぼろげな記憶はありましたけど、まさか午後4時には閉めてるとは知らず。ちなみに、このくらいの時刻に、東京湾震源とする大型地震が発生、という誤報が一瞬流れたそうですが、ひたすら歩いていた頃合いなのでまったく気づきませんでした。

 訪れた映画館は、TOHOシネマズ新宿です。鑑賞したのは、日本が誇る怪獣映画を、『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明が脚本と総監督を担当、特撮作品で辣腕を振るう樋口真嗣監督らとともに現代に蘇らせたシン・ゴジラ(MX4D)』(東宝配給)。実のところ、この日をすごーく待ちわびてました……作品自体もさることながら、新宿東宝ビルのゴジラのモニュメント真下でゴジラ関連作を鑑賞できる日を。開館のときから2014年のハリウッド版『GODZILLA』でもデジタルリマスターされた第1作でもいいからかけてくれー! と叫び続けてたんですが、けっきょく日本版最新作まで待たされてしまった。どーせなら最も理想的と思われる設備で鑑賞したくて、MX4Dをチョイス。

 ……しかし、率直に言えば、MX4Dにすることはなかった気がします。大半が会議や、人間たちの右往左往を描いていて、ゴジラの姿が直接描写されるシーンは決して多くはない。また、ギミックを用いた演出もいまひとつ繊細さに欠けて、却って臨場感を損ねていた印象です。音響自体はしっかりしていたので、IMAXのほうが臨場感はあったのではなかろうか。

 ただし、作品としては納得のいくクオリティ。一種のヒーローと化したゴジラの姿を崇高とさえ思える水準で蘇らせた2014年のハリウッド版に対し、こちらはまさにゴジラの原点に立ち戻った内容――すなわち、未曾有のパニックと危機管理を題材としたSFに回帰しています。もし現代に“未知の巨大生物”が出没し、日本の国土に脅威を及ぼすとしたら? という仮定に、クセ者俳優を大量投下した人海戦術で向き合っている。ひとによっては「ここは違うだろー」とか「もっと違う対処がありはしないか?」という疑問を抱くかも知れませんが、少なくとも作品世界の構築と、そのなかでのリアリティは見事に醸成している。エヴァを知っているひとには、音楽や会議のシーンにちらつくその面影が色々と詮索の材料になっているようですけれど、思い入れのない身で観る限り、本篇単体でも充分に成り立っているのですから、そのあたりはあくまで作品を広げるための趣向なのでしょう。

 ちなみに、IMAX版は来週いっぱいぐらいまでの期間限定上映のようです……それなら終了間際くらいにIMAXで観直そうかしら、と思うくらいには高く評価してます。CGの出来映えはところどころ心許ないものの、いまの日本の映画界で出来る最善を尽くしたであろうことは認められていいと思う。