今週も900円だったので。

 プログラム切り替え直後の月曜日は、午前十時の映画祭を観に行く日、と決めておりますが、先週の『ルーム』同様、今日は通常なら1100円で観られるauマンデイにて、指定作品のみ900円で鑑賞できることに気がついた。これも観たい作品だったので、今回の午前十時の映画祭は後日に回して、本日は900円で鑑賞してくることにしました。

 夕方から訪れたのは、最近ここで観られるものはなるべく優先しよう、と思っているTOHOシネマズ日本橋……夕方から雨がぱらついてきて、電車移動になるとは思ってませんでしたが。鑑賞したのは、2002年に暴かれた、カトリック教会による児童虐待の隠蔽事件を取材した新聞記者たちの奮闘ぶりを描き、今年度アカデミー賞作品賞&オリジナル脚本部門賞を筆頭に多くの賞に輝いたスポットライト 世紀のスクープ』(LONGRIDE配給)

 観終わってまず思うのは、“面白かった”ということ。ほぼ記者の動きを追うことに終始しているのですが、スリリングでありながら描写はリアルで惹きこまれます。作中で暴かれる、教会による児童虐待の隠蔽の根深さにも慄然としますが、しかし本篇でいちばん注目すべきは、正義を装う記者たちでさえ、記事の話題性と速報性を名目に事実を取捨選択し、時には無自覚に隠蔽していた、という点にそっと触れていることだと思う。すべての証拠が出揃い、いよいよ記事にしよう、となったとき、スポットライト・チームの編集デスクが漏らす言葉は、けっこう無視の出来ない警句です。動いたことに意義も価値もあるのだ、としても。そして、そういう事実の持つ諸相について思いを馳せてしまい、演出や演技の巧拙について一切気にさせないくらい、本篇の作りは文句のつけようがなく堅牢。だから、テーマではなく作品について語ろうとすると、“面白かった”としか言えないのであった。私みたいなタイプには面白いけど困りもの。

 なお、通常なら本日観るはずだった午前十時の映画祭も、今週中には観てくる予定です。