触れぬわけにはいくまい。

 すっかりバナナマンのファンになっている私にとって、日村勇紀主演、毎回監督と共演の女優が入れ替わるオムニバス形式のドラマ『イロドリヒムラ』は毎週の愉しみのひとつです。とはいえ、ここでは(バタバタしていたこともあって)まったく触れず、Twitterにてリアルタイムで感想を垂れ流すだけに留めていましたが、しかし昨晩の回だけは触れないわけにはいかない。

 昨晩放送の第7話はサブタイトル『張込み』。日村は地方の刑事に扮し、強盗犯がかつて営んでいた居酒屋を監視する、という内容です。実はこれ、『ほんとにあった!呪いのビデオ』最初の演出コンビである中村義洋監督と鈴木謙一脚本のコンビによる作品だったため、監督陣が発表された時点で私はすわホラーか、と期待したのですが、予告篇の雰囲気からして刑事ドラマ風だったので、ちょっと肩透かしを食った気分でした。しかし、それでも中村監督の一般作品にあまり接したことがないので、愉しみにしていた。

 しかし、いざ始まってみたら、日村演じる刑事は“視える人”の設定で、ちゃんとホラー的要素が入っていた。日村の装いや佇まいが高倉健のような、渋い中年風なので、その設定との微妙なバランスがなかなかに面白い。昇天のイメージが如何にも古典的だったり、全体の話作りが安易なのですが、でも尺が40分であることを考えれば、この雰囲気を優先するほうが賢明でしょう。日村勇紀という芸人のポテンシャルを引き出す、という意味からも間違いではない。

 そして何より私が痺れたのはラスト。『ほんとにあった!呪いのビデオ』のイメージが未だ色濃い私にとっては、中村監督といえばこの台詞、というあれを日村に言わせてしまった。果たして日村自身はあの台詞の意味を知っているのか、そもそもバナナマンの一般的なファンに伝わっているのか、という疑問を抱きつつも、そういうサービス精神まで含めて、個人的にはお気に入りの1話でした。