たとえ逆賊の汚名を着るとも。

 梅雨の晴れ間、とは言え陽気はかなり不安定。行き先が新宿なので、きょうはバイクを使う予定でしたが、朝には一部地域で大雨が降っている……青ヶ島の話ですが、いちおう東京なので、いつこっちに影響が及ばないとも限らない。だいぶ悩んで、けっきょく電車で行くことにしました。
 目的地は新宿ピカデリー。ここでなくてもかかってますが、貯まっていた鑑賞ポイントを利用するきっかけをずっと窺ってたのです。
 鑑賞したのは、司馬遼太郎の人気作を『雨あがる』の小泉堯史監督、役所広司で映画化、戊辰戦争において調停役として和平に努め、西軍と対峙した際には圧倒的兵力差を乗り越え抵抗を続けた長岡藩の家老・河井継之助を描いた歴史ドラマ峠 最後のサムライ』(松竹×Asmik Ace配給)
 タイトル通り、“最後のサムライ”と呼ばれるに相応しい人物像を静かに、重厚に描き出してます。いい役者を多く配し、丁寧に作り上げているので滋味に富んでいる。
 ただ、小泉監督がもともと黒澤明の助監督だったせいもあるのか、黒澤作品に対する目配せが強すぎるのが気になります。演出や構図、間の取り方を意識しているがゆえに、微妙な脇の甘さが気になってしまう。
 幕末から明治初期、価値観や風俗の変化しつつある時代の日本における戦争を描写している点でも見応えはあります。派手さや突飛さよりも重厚さを求めるなら格好の1本。

 鑑賞後は、久々に新宿界隈でラーメン店を開拓しようか、と思っていたのですが、事前に調べた店の位置が解らない。少々、場所を漠然と覚えたのがいけなかったようです。だんだんうろつくのがしんどくなって、最近贔屓にしている麵屋海神で済ませることにしました。人気店ですが、タイミングを見計らえば並ばなくても入れるのです。

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