悲恋は1996年にふたたび。

 プログラム切替直後の火曜日は、私にとって午前十時の映画祭11を観に行く日……というルールも、コロナ禍でグズグズになってますが、今回は久々にルール通りに観てきました。
 それでも気候はコントロール出来ない。そもそも梅雨なんだから、雨が降るのはどーしようもありません。朝からしとしとと、梅雨らしい雨が降っていたので、移動は電車です。敢えて乗り継いで、劇場までなるたけ濡れないように務める。
 毎度お馴染み、TOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した午前十時の映画祭11今コマの作品は、『ムーランルージュ!』のバズ・ラーマン監督、『タイタニック』以前のレオナルド・ディカプリオ主演、誰もが知るシェイクスピアの傑作を1990年代の感性で再構築した一大ロマンス『ロミオ+ジュリエット』(20世紀フォックス初公開時配給)
 非常にポップな色使いとテンポ、しかし台詞回しはとことん詩的。誰もが持って回った表現をするので、それがきちんと世界観を形作って不自然さがない。これはこれでいいのだ、と思わされてしまう。
 ストーリーの骨子は原点からほとんど変えていない。舞台を現代に、人種を増やし、武器を銃に変えているくらい。テラスでの有名なやり取りも、ヒネリを加えつつちゃんとこなしてます。なので、表現としての面白さ以外はまったく意外性はないんですけど、映画としては個性が強くていい。
 バズ・ラーマン監督の作品としては『ムーランルージュ!』に先駆けてますが、音楽の使い方やカット割りの細かさ、そして異様なハイテンションという点は相通じている。……無駄にディカプリオが目立ってたり、序盤でやたらと強調したティーボルトの個性が見せ場であんまし効果を上げてなかったり、引っかかるところもありますが、王道を尖ったアレンジで斬新に見せた工夫は好き。それにしても軽率なひとばっかり出てくる話だ。

 ちなみにこれが今年、映画館にて鑑賞した延べ42本目の作品。30日は映画館まで行く余裕はないので、今年はここで折り返しです……残念ながら、毎年目標に掲げている年間100本の半分に届いてない。
 ただ、けっこう長い映画館の休業を挟んだ、と考えるとだいぶ健闘だったと思う。ふたたび休業に突入したりしない限り、頑張れば何とか今年も3桁に達せる……かなあ。

 鑑賞後、映画館を出てみると……青空すら覗く陽気。首を傾げつつ、福島県のアンテナショップにあるイートインにて昼食を摂って帰宅しました。

コメント

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  2. […]  6月29日のレポート。 […]

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