一気読み。

サイケまたしても』8巻から最終15巻まで、まとめて購入したのを、一気に読み切ってしまいました。

 週刊少年サンデーでの連載時、いつの間にかけっこう楽しみにするようになっていて、やっぱり手許に置いておきたい、という気分になり、連載のだいぶ末期からちょっとずつ集めていたのです。

 が、連載が終わると、途端に店頭から消えてしまうのも世の習わし。探しても見つかりにくくなり、私の知る限り、全巻置いているのは新宿の紀伊國屋書店だけ。大つけ麺博の時期ならともかく、それ以外で新宿に立ち寄る機会はあまりないので、この調子だと揃う前にたぶん引き上げられてしまう。それならネットでまとめて買ってしまえ、という結論に至りました。

 もう慌てる必要はないんだからゆっくり読めばいいのに、一気に読んでしまうのは、それだけ気に入っていた証左でもある。いわゆる“能力者バトル物”ですが、これのひと味違うところは、主人公に反復する以外の能力がなく、あとは知恵と機転で攻略していくしかない。ゲーム性ばかりでなく、狂気と葛藤を帯びたドラマ性が大変に好みなのでした。

 ちなみに同じ作者は引き続き能力者を主人公にした連載をしてますが、こっちは完全にラブコメです。これはこれで好きなので、そちらは第1巻発売直後に単行本買ってます。

動く気になれません。

 きのう、何だかんだで1日動き回っていたからなのか、疲れきっております……加えて、危惧したとおり、住職にちょっと風邪をうつされたらしい。

 用心のため、昨晩は風邪薬を頓服して早めに就寝したのですが、朝になると更にダルい。薬の効果はあったのか、格別な症状は出てませんが、どーにもなんにもやる気が起きない。

 ……まあそれ以外にも、レンタルなどの記録を残していたExcelデータが突如読み込みできなくなったり、Dropboxが「3台しか同期させてやんねーよー」と煩くなってきたので、クラウドでの運用を別のサーヴィスに切り替えたり、とバタバタやっていて、精神的に疲れた、というのも大きいのでしょう。

 何故か親子して同時にマクドナルドが食べたくなってしまったので、お昼の買い出しには出かけてきましたが、それ以外はほぼ家に引き籠もっていた。しかもやる気が皆無なので、読書も書き物も進まず、ほとんど無為に1日を過ごしたのでした。

納骨の日。

 祖母が亡くなって2年半が経ちます。普通なら、弔いはだいたい済んでるはずなんですが、実は納骨が済んでなかった。

 祖母は自分で大学に検体として登録しており、亡くなるとすぐに遺体は運ばれていきました。それからしばらく冷凍保存され、順番が回ってきたところで、研究や学生の指導のための解剖に用いられる。手続きが済むと先方で荼毘に付し、それからようやく戻ってくるのです。

 そういうわけで、2年半を経てようやく戻ってきた遺骨をお墓に納めるべく、母方のお墓がある真鶴へ行ってきました。

 なぜか法事のたびに風邪を引いてる気がする住職に法要を行っていただき、お墓へ骨壺を収める。母方の実家のお墓は大変見晴らしのいい場所を確保しているのですが、いったいなにを考えたのやら、そのうえで更に石を積んで、階段三段ほど高くしたところに建っている。墓石を洗うときでさえ足許がヒヤリとし、お参りのときにうっかりのけ反ると頭から落ちそうな作りなのです。実際、脚の状態が悪かった今年前半の墓参りのとき、バランスを崩すことを怖れた私は石垣の下から母の様子を眺めるのに徹してました。

 通常、香炉はカロートの上に据えられているのですが、納骨のために石屋さんが石垣の縁まで動かしてくれていたので、これ幸いと参列者全員、その場でお祈りを済ませることに。

 法要のあと、近くの割烹でお清めをして終了……亡くなって2年半も経つのに、これでやっと本当に葬儀が終わったような気分です。

レンタルDVD鑑賞日記その638。

心霊闇動画33 [DVD]

心霊闇動画33 [DVD]

 今年5月リリースの『心霊闇動画33』が届いたので、さっそく鑑賞。新曲を披露するために録画を始めるが、異様なものが映りこんでしまう“ギターの念”、法事を済ませたあと、家族の団欒に不気味なものが介入する“七回忌のあとで”、姉の遺品を整理していた投稿者が遭遇した怪異を探るうちに、家族の闇を覗き見てしまう前後篇“土地を守る”など7編を収録。

 ……とりあえず、ぜんぶ見づらい。肝心のものがみーんな暗がりにぼんやりと見えるだけだから、スローで抜いてくれないともうほとんど解らない。唯一、一目瞭然だった“七回忌のあとで”を必要以上に高く買ってしまいそうです……いや、これはフェイクであっても評価していい内容ではありましたが。

 闇動画ではあまり覚えのない前後篇に渡るエピソードは、ちょっと展開が面白い。スタッフのあり得ないうっかりミスや、証言者の妙に身勝手な言動など、引っかかるところは多々あれど、しかしそれ故に“家族”というものの厄介さ、集落の閉鎖性、そこに蔓延する悪意が透け見えて、映像とは別のところで怖さがにじみ出ている。これで本題である映像が内容的にも絡んで来てれば文句なしだったんですが。

 いわゆる『ほん呪』フォロワーの中では、軽量ながらもわりと安定感のあるこのシリーズなんですが、出来ればもうちょっと突き抜けて欲しい気がします。それこそ今回の長篇“土地を守る”にはその突破口らしきものを予感するんですが、はてさて。

いまさらだけど触れてみる、魁 肉盛りつけ麺六代目けいすけ。

魁 肉盛りつけ麺六代目けいすけの肉盛りつけ麺 辛味、トッピング温泉玉子。 そういや、ラーメンのカテゴリを作ったのがわりと最近なので、前からときどき立ち寄っているこのお店をちゃんと紹介してないのにふと思い至った。そんなわけで、ほんとにいまさらですが、魁 肉盛りつけ麺六代目けいすけについて触れてみる。

 店舗ごとに異なる趣向を持ち込むけいすけブランドですが、メインで展開しているのは、ラーメンにたっぷりのチャーシューを載せた“肉そば”です。ここもラーメンのかたちで提供しているのは肉そばに近いのですが、他と違うのは、目玉として出している肉盛りつけ麺です。太めの平打ち麺の上に、タマネギと共に甘辛く炒めた肉が乗っており、つけ汁は特徴的な酸っぱさのある風変わりな作り。

 このお店には食べ方の案内がカウンターや壁に貼ってあります。鬱陶しい、と思うひともいるでしょう――私も基本はそういうたちですが、ここは素直に従ったほうがいい。

 まず、とりあえずは麺と、載せられた肉を混ぜ、こちらだけで食べてみると、麺と肉の風味のジャンクっぽい調和が楽しめる。それから、つけ汁に浸して食べます。汁に酸味があるので、麺に絡んだ肉や脂がさっぱりとした味わいに変化するのです。麺と肉だけ、つけ汁に浸ける、浸け具合を調整する、これだけでなかなか飽きが来ない。

 それでもどーしても肉が入ってますからこってり感が強まってくる。そこで更なる味変を施します。卓上のカレー粉もいいのですが、私が常に利用するのは、トッピングの温泉玉子です。麺のほうに落として掻き混ぜると、とろりとした食感に加えて、また違ったマイルドな味わいが出てくる。

 そのうえ無料の刻みタマネギをつけ汁に投じて食感をプラスしたり、つけ麺では定番のスープ割りの用意もあるので、その気になれば最後の一滴まで満喫出来ます――ただまあ、私の場合、このつけ汁だと塩分の摂取量がだいぶヤバいことになりそうなので、スープ割りを頼むことなく切り上げてしまうことも多いのですが。本心では飲みきりたいんですよ、ほんとに。

 けいすけの系列はどこもオリジナルな工夫があって、他の店舗にはない面白さがある。あまりに個性が際立っていて、好き嫌いの差も激しそうですが、ラーメン好きなら話のタネのためにもあちこち開拓してみる価値はあると思う――でも、それゆえに、四代目けいすけみたいに閉められてしまうと、もう二度と巡り逢えないのが困る。この六代目は現在営業している店舗では最古参になるはずですが、いつまでやってることやら……昨日、昼飯時に訪れた印象だと、けっこう回転はいいようなので、収益的には問題はないようには見えるんですけど。

みんな事情を抱えてる。

 フリーパスもなく大つけ麺博もなく、まして午前十時の映画祭でもない、久々にイベントがなんも絡まない映画鑑賞をしてきました……まあ、細かいことまで含めれば用事はあってのことですし、フリーパスではないけれどポイント鑑賞なんで、ほんのりとイベント感はあるんですが。

 訪れたのはTOHOシネマズ上野、鑑賞したのは帚木蓬生の大ヒット小説2度目の映画化、精神科の閉鎖病棟を舞台に、様々な事情を抱える患者と、死刑で死ねず施設をたらい回しにされる元死刑囚との交流を惨くも優しく描いたドラマ閉鎖病棟 -それぞれの朝-』(東映配給)

 原作は持ってるけど未読のまま鑑賞しました。しかし精神科医でもある原作者ゆえか、患者たちの描き方がリアルでありながら節度を保っている。劇中で事件を起こす人物を含め、みな何らかの背景がある、ということを弁え、丁寧に描写しているからこその過酷さ、優しさが巧みに同居してます。昨今はこういう閉じこめておく類の治療は少なくなっているそうですが、心に傷を負う人たちが抱く出口のない感覚、そこからの脱出に向き合う姿を、舞台を活かして描きだし、辛い現実を織り込んだ物語に優しい光明をもたらす決着を与えている。特にラストシーンがとても秀逸。いい作品でした。

 鑑賞後は、映画館から近い六代目けいすけにて昼食を摂り、そのあと遠まわりをして用事を済ませてから帰宅。

らーめん福籠で食べてみた。

 きのうの映画鑑賞のあと、コレド室町からえっちらおっちら自転車を漕いで訪ねたのは、浅草橋の駅からちょっと歩いたところにある、らーめん福籠というお店。

 映画館が近くにない、私にとっては縁が薄そうな土地に思えますが、実はこのお店の近くに、父の古い友人が営んでいる店がある。そこに立ち寄った際に眼にして、「美味しそー」と思ってしまったのです。室町からならそれほど遠くないので、午前十時の映画祭10の鑑賞を日本橋に戻したのを機に、足を伸ばしてみた次第。

 到着したのは13時過ぎ、昼休みのビジネスマンはだいたい捌けたようで、席は空いてますが、それでもひっきりなしに客が入れ替わる。そして、注文を盗み聞きしていると、だいたいのひとが味噌ラーメンを頼んでいる。私も、下調べでどうやら味噌ラーメンが美味しいらしい、と解っていたので、味玉と辛味噌のトッピングをつけて注文。

らーめん福籠の味噌ラーメン、トッピング味付け玉子&辛味噌。 確かに、美味しかった。

 味噌ラーメンとしてはかなりシンプルで、具材はやや細めのメンマとチャーシュー、スープには炒めたタマネギが溶け込んでいる。しかしこのスープが、ひとくち啜っただけで「美味しい」と感じる。ラーメンではありがちな、スープだけだとくどく感じるようなところもなく、脂っぽさもない。しかし染みわたるようなコクがあって、スープだけでも楽しめる。

 もちろん麺もいい。小麦の風味や弾力も損なわない縮れた中太麺が、スープと実にいいバランスで絡みます。

 箸でほぐせるほどよく煮込まれたチャーシューにはおろした生姜が乗っていて、味噌の風味に飽きてきたら適度に溶かせば辛味が加わり、いいアクセントになる。

 ちなみにトッピングのほう、味玉は普通に二等分して麺に乗った状態で届けられましたが、辛味噌は器に入れたレンゲに盛った格好で提供されました。どーしようか、と思案しつつ、頃合いを見て、ちょっとずつ箸でスープに溶かして味を変えてみることに。

 ……少量でもなかなかの辛味。これは一気に投入すると始末に負えないぞ、と悟り、ちょっとずつ投入していったのですが、けっきょく麺を食べ終わるまでに消化できず。自分の身体との約束で、スープを最後まで飲みきるのはあんまし推奨してないので、申し訳なく思いながら辛味噌を少し残してしまった。

 私がこれまで食べた味噌ラーメンの中でのトップはずっとど・みそだったんですが、それに匹敵するくらい好みのお店でした。美味しいけれど、少し系統も違う。日本橋あたりからなら決して遠くないので、また時間を作って立ち寄るかも……父の友人には嫌味を言われそうですけど。